【Kali Linuxを日本語化】日本語表示&日本語入力の設定手順を解説!

Kali Linuxを日本語環境で使用するためには、設定変更が必要です。

本記事では、Kali Linuxを初めて使う人でも迷わずに日本語化できるように、具体的な手順を解説しています。

この記事で読んで分かること
  • Kali Linuxの日本語化
    • 日本語キーボードの設定
    • 日本語表示の設定
    • 日本語入力の設定

複雑に見えるロケールの設定や日本語化に必要なパッケージのインストールも、画像やコマンドを使って説明しているので、ぜひご覧ください。

目次

前提条件

この記事では、2024年12月にリリースされたKali Linuxの最新バージョン(2024.4)の日本語化を解説しています。

まだ、Kali Linuxをインストールしていない場合、下記の記事をご覧ください。Kali LinuxをVirtualBoxにインストールする手順を、画像付きで解説しています。

キーボード配列を日本語キーボードに変更

Kali Linuxを初期設定のまま利用すると、キーボード設定が英語キーボードとなっています。そのため、日本語キーボードを使用する場合は設定変更が必要です。

STEP

キーボード設定画面を開く

まず、Kali LinuxのメニューからSettingsKeyboardを開き、Layoutタブを選択します。

キーボード設定画面を開く
STEP

キーボードレイアウトを日本語に変更

Use system defaultsをオフにした後、Editボタンを押下します。

Use system defaultsをオフにした後、Editボタンを押下

Keyboard layoutはJapaneseを選択し、OKボタンを押下します。

Keyboard layoutはJapaneseを選択し、OKボタンを押下

Keyboard layoutの設定値がEnglish(US)からJapaneseに変更になったことを確認し、Closeボタンをクリックします。

Keyboard layoutの設定値がJapaneseになったことを確認し、Closeボタンをクリック

デフォラボの検証環境では、英語キーボードを使用しているので、キーボード設定は元(英語キーボード)に戻しています。

日本語表示、日本語入力の設定

STEP

現在のロケール(地域設定)を確認

Kali Linuxの初期設定では、デフォルトロケールとしてen_US.UTF-8が設定されています。

  • en:英語 (English)
  • US:アメリカ合衆国(United States)
  • UTF-8:Unicode を実現するための標準的な文字エンコーディング
$ locale
LANG=en_US.UTF-8
LANGUAGE=
LC_CTYPE="en_US.UTF-8"
LC_NUMERIC="en_US.UTF-8"
LC_TIME="en_US.UTF-8"
LC_COLLATE="en_US.UTF-8"
LC_MONETARY="en_US.UTF-8"
LC_MESSAGES="en_US.UTF-8"
LC_PAPER="en_US.UTF-8"
LC_NAME="en_US.UTF-8"
LC_ADDRESS="en_US.UTF-8"
LC_TELEPHONE="en_US.UTF-8"
LC_MEASUREMENT="en_US.UTF-8"
LC_IDENTIFICATION="en_US.UTF-8"
LC_ALL=

$ localectl status
System Locale: LANG=en_US.UTF-8
    VC Keymap: (unset)
   X11 Layout: us
    X11 Model: pc105
STEP

使用可能なロケールを確認

Kali Linuxの初期状態では、日本語ロケールがインストールされていないことが確認できます。

$ localectl list-locales
C.UTF-8
en_US.UTF-8
STEP

日本語化に必要なパッケージをインストール

$ sudo apt install task-japanese task-japanese-desktop
STEP

日本語ロケールを設定

STEP

ロケール設定を起動

$ sudo dpkg-reconfigure locales
STEP

日本語ロケールを追加

日本語ロケールを追加

Locales are a framework to switch between multiple languages and allow users to use their language, country, characters, collation order, etc.

Please choose which locales to generate.
UTF-8 locales should be chosen by default, particularly for new installations.
Other character sets may be useful for backwards compatibility with older systems and software.

Locales to be generated:

ロケールは、複数の言語を切り替えるためのフレームワークであり、ユーザーが自分の言語、国、文字、順序などを利用できるようにします。

生成するロケールを選択してください。
新規インストールの場合、特に UTF-8 ロケールをデフォルトとして選択することを推奨します。
その他の文字セットは、古いシステムやソフトウェアとの互換性を保つために有用な場合があります。

生成するロケール:

上下キーを使用してja_JP.UTF-8 UTF-8までカーソルを移動させた後、スペースキーを押して選択状態*マークにします。次に、タブキーでOKボタンにフォーカスを移動し、スペースキーを押下します。

STEP

デフォルトロケールを選択

デフォルトロケールを選択

Many packages in Debian use locales to display text in the correct language for the user.
You can choose a default locale for the system from the generated locales.

This will select the default language for the entire system.
If this system is a multi-user system where not all users are able to speak the default language, they will experience difficulties.

Default locale for the system environment:

Debian の多くのパッケージは、ロケールを使用して、ユーザーに適した言語でテキストを表示します。

生成されたロケールの中からシステムのデフォルトロケールを選択できます。
これにより、システム全体のデフォルト言語が選択されます。

もしこのシステムがマルチユーザー環境であり、すべてのユーザーがデフォルト言語を理解できない場合、そのユーザーたちは不便を感じる可能性があります。

システム環境のデフォルトロケール:

上下キーを使ってja_JP.UTF8を選択し、タブキーでOKボタンにフォーカスを移動させた後、スペースキーを押して確定します。

STEP

使用可能なロケールを再確認

$ localectl list-locales
C.UTF-8
en_US.UTF-8
ja_JP.UTF-8

ja_JP.UTF-8が追加されたことを確認します。

STEP

Kali Linuxを再起動

日本語化を有効にするために、Kali Linuxを再起動します。再起動後、フォルダ名を日本語に変更するかどうかを尋ねるダイアログが表示されます。「標準フォルダーの名前を現在の言語に合わせて更新しますか?」というメッセージが表示されますので、ご自身の作業環境や好みに合わせて選択してください。

フォルダ名を日本語に変更するか

CLI(コマンドラインインターフェース)での操作性を考慮すると英語のフォルダ名のままの方が利便性が高いため、デフォラボの検証環境では「次回から表示しない」にチェックを入れ、「古い名前のままにする」を選択しています。

STEP

ロケールを確認

$ locale
LANG=ja_JP.UTF-8
LANGUAGE=
LC_CTYPE="ja_JP.UTF-8"
LC_NUMERIC="ja_JP.UTF-8"
LC_TIME="ja_JP.UTF-8"
LC_COLLATE="ja_JP.UTF-8"
LC_MONETARY="ja_JP.UTF-8"
LC_MESSAGES="ja_JP.UTF-8"
LC_PAPER="ja_JP.UTF-8"
LC_NAME="ja_JP.UTF-8"
LC_ADDRESS="ja_JP.UTF-8"
LC_TELEPHONE="ja_JP.UTF-8"
LC_MEASUREMENT="ja_JP.UTF-8"
LC_IDENTIFICATION="ja_JP.UTF-8"
LC_ALL=

$ localectl status
System Locale: LANG=ja_JP.UTF-8
VC Keymap: (unset)
X11 Layout: us
X11 Model: pc105

ロケール設定がja_JP.UTF-8に変更されたことを確認できます。

STEP

日本語入力できることを確認

  • 日本語キーボードの場合、半角/全角キー
  • 英語キーボードの場合、Shift+スペースキー

を使用することで、入力モード(日本語入力モード、英数字入力モード)を切り替えることができます。

【参考】日本語入力システムの例
  • インプットメソッドフレームワーク(IBus、uimなど)
  • 変換エンジン(Anthy、Mozcなど)

さいごに

この記事では、Kali Linuxの日本語化について解説しました。

Kali Linuxを無断で他者のサーバーに対して使用すると、法的な問題が発生する可能性があります。

学習目的でKali Linuxを使用する際には、〝やられアプリ〟を活用することを強くお勧めします。やられアプリを用いることで、安全で快適な環境でKali Linuxの学習を進めることができます。詳しくは、下記の記事をご覧ください。

Kali Linuxを快適に利用するためには、日本語化と合わせてネットワーク設定も重要です。下記の記事では、VirtualBoxを使ったKali Linuxのネットワーク設定を解説していますので、まだネットワーク設定がお済みでない方は、あわせてご覧ください。

デフォラボ

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